アレルギー科(小児)
アレルギー外来では、気管支喘息、食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の診療を行っています。
医師 3 名体制で、毎週月曜日午後(中西)、火曜日午後(稲田)、水曜日午前(山本:再来のみ)、木曜日午前(中西:再来のみ)に行っております。
予約制ですので、予め当院小児科外来へお電話して頂き、予約を取ったうえで受診して下さい。
医師 3 名体制で、毎週月曜日午後(中西)、火曜日午後(稲田)、水曜日午前(山本:再来のみ)、木曜日午前(中西:再来のみ)に行っております。
予約制ですので、予め当院小児科外来へお電話して頂き、予約を取ったうえで受診して下さい。
気管支喘息
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喘息患者は、無治療でいるとこの発作を繰り返し、繰り返すことで発作をさらに起こしやすくなるという、悪循環に陥ります。
そのため、発作を起こさせないよう、日頃からの治療がとても大切です。
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喘息発作を繰り返す患者の気道は、粘膜に強い炎症が起こっています。この炎症を抑えることが大事です。
そのため、発作予防の治療は、炎症を抑える作用の強い吸入ステロイドとロイコトリエン拮抗薬(オノン、シングレアなどの飲み薬)が基本になります。
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「夜中 急に咳き込んで起きるため寝不足」「普段は何もないが、運動するとゼーゼーして息苦しくなる」という症状は、喘息の軽微な症状であり、コントロールが不十分であることを示唆しています。
アレルギー外来では、喘息患者がこのような症状がなく、健常なこどもと同じ日常生活を送れるよう、治療を行っています。
食物アレルギー
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食物アレルギーとは、「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象」と定義されています。
簡単に言うと、体内に入った食べ物によって、発疹、嘔吐、咳嗽、血圧低下などの症状が出てくることです。ここで大事なのは、「症状が出る」というところ。
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食べ物は何でも食物アレルギーの原因となりえますが、頻度が高いものは、特に若年(0~3歳)を中心に、卵・牛乳・小麦です。
しかし、就学前の子どもではピーナッツのアレルギーが増えてくるし、小学生以上になると甲殻類やそばが原因になることも多いです。
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この検査のみ、食物アレルギーの確定診断、並びに原因食物の制限解除を決定することができます。
当科では、外来または入院での食物負荷試験を行っております。
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しかし、ひとえに食物アレルギーといっても、例えば卵であれば、ごく少量の加熱卵で症状が出る人から、生卵を 1 つくらい食べると症状が出る人までいます。症状が出る量やその症状の強さは、個々人で大きく変わります。
近年では、アレルギーがある食物でも、安全に食べられるところまでは食べよう、というように治療方針が変わってきています。安全に食べられる量の決定にも、前述した食物負荷試験が非常に有用です。
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食物負荷試験で決定した量を極力毎日摂るようにして、その量を徐々に増やしていくことで、制限解除につなげていくことができます。
また、子どもに食物アレルギーがあり、その制限を指導されたとき、具体的に日頃の食事をどのようにしたらよいのかということは、ご両親の悩みの種になると思います。
当院には栄養士がおりますので、栄養指導を通して具体的なアドバイスを送ることも可能です。
アレルギー性鼻炎
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アレルギー性鼻炎には通年性(主にダニ、埃など)と季節性(主に花粉)とがあり、季節性アレルギー性鼻炎は花粉症としておなじみです。
アレルギー性鼻炎の有病率は、通年性アレルギー性鼻炎 24.5%、スギ花粉症 38.8%(2019 年)とされ、近年では花粉症患者の増加が著しいとされています。
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抗ヒスタミン薬は眠気の副作用がありますが、近年では眠気が少ない薬がたくさん登場しています。
症状があってもごく軽度で日常生活に支障のない状態にもっていき、その状態を維持しながら徐々に薬を減らしていくのが目標となります。
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それに対し、その体質を改善する治療として、アレルゲン免疫療法という治療法があります。これは、アレルゲン(現在はダニとスギ花粉)をごく少量ずつ、持続的に体内にとりいれることで、からだをアレルゲンに慣らし、症状を和らげるというものです。治療期間は3年から5年ほどかかりますが、体質を改善し、薬が必要なくなることも期待できます。
アレルゲン免疫療法には皮下注射と舌下投与の2種類があり、当科では舌下免疫療法を行っています。現在、舌下免疫療法は5歳以上のダニ通年性アレルギー性鼻炎とスギ花粉症の患者が適応となっています。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、悪くなったり良くなったりを繰り返す、痒みを伴う湿疹を主病変とする疾患です。その患者の多くは、アトピー素因((1)喘息,鼻炎など他のアレルギー疾患を合併している (2)アレルギーの症状を引き起こす IgE 抗体というものを産生しやすい体質である)を有しています。
左右対称性の皮疹が、乳児期は頬、額、頭のような露出部に好発し、幼児期以降は顔や関節部に好発しますが、症状が重くなると全身に皮疹が広がります。 アトピー性皮膚炎の患者は皮膚がもともと乾燥傾向(atopic skin といいます)であり、乾燥した皮膚は痒みを誘発しやすく、その結果からだ中を搔きむしってしまいます。そして湿疹が悪化し、悪化した湿疹がさらに痒みを誘発して…という悪循環に陥ることになります。
アトピー性皮膚炎の治療で最も大事なのが、保湿剤をしっかり塗って、皮膚を乾燥させないことです。軽症の方はこれだけで症状を抑えられます。
しかし、既に掻きむしってじゅくじゅくしていたり、赤くなったりしている皮膚には強い炎症が起こっているので、その炎症を抑える治療が必要です。その代表的な治療薬がステロイドで、症状に応じた適切な強さのステロイドを外用します。
最近では、ステロイドではない抗炎症外用薬が数種類登場しており、皮膚症状の改善に伴ってこれらの外用薬へ移行し、良好な皮膚の状態を保っていくことで、ステロイド外用を必ずしも長期間続けなくてよくなっています。
また、これらのような一般的な治療をきちんと行っているにも関わらず改善しないアトピー性皮膚炎に対し、2023 年から新しい薬が適応になりました。デュピクセントという薬であり、かゆみなどの症状を引き起こす物質の作用を抑える注射薬です。当院ではデュピクセントでの治療も行っております。
左右対称性の皮疹が、乳児期は頬、額、頭のような露出部に好発し、幼児期以降は顔や関節部に好発しますが、症状が重くなると全身に皮疹が広がります。 アトピー性皮膚炎の患者は皮膚がもともと乾燥傾向(atopic skin といいます)であり、乾燥した皮膚は痒みを誘発しやすく、その結果からだ中を搔きむしってしまいます。そして湿疹が悪化し、悪化した湿疹がさらに痒みを誘発して…という悪循環に陥ることになります。
アトピー性皮膚炎の治療で最も大事なのが、保湿剤をしっかり塗って、皮膚を乾燥させないことです。軽症の方はこれだけで症状を抑えられます。
しかし、既に掻きむしってじゅくじゅくしていたり、赤くなったりしている皮膚には強い炎症が起こっているので、その炎症を抑える治療が必要です。その代表的な治療薬がステロイドで、症状に応じた適切な強さのステロイドを外用します。
最近では、ステロイドではない抗炎症外用薬が数種類登場しており、皮膚症状の改善に伴ってこれらの外用薬へ移行し、良好な皮膚の状態を保っていくことで、ステロイド外用を必ずしも長期間続けなくてよくなっています。
また、これらのような一般的な治療をきちんと行っているにも関わらず改善しないアトピー性皮膚炎に対し、2023 年から新しい薬が適応になりました。デュピクセントという薬であり、かゆみなどの症状を引き起こす物質の作用を抑える注射薬です。当院ではデュピクセントでの治療も行っております。
外来診療担当表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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中西 未来 | 稲田 由紀子 | - | - | - |
医師紹介
職 名 | 氏 名 | 専門分野 | 所属学会 資格など |
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院長 | 山本 修一 | 小児アレルギー免疫 | 医学博士 日本小児科学会専門医・指導医 日本アレルギー学会専門医・指導医 佐賀大学医学部臨床教授 |
小児科医長 | 稲田 由紀子 | 小児アレルギー | 日本小児科学会専門医 日本アレルギー学会専門医 |
小児科医師 | 中西 未来 | 小児アレルギー | 日本小児科学会専門医 日本アレルギー学会専門医 |