骨粗鬆症このページを印刷する - 骨粗鬆症

どんな病気?

 最近老齢者人口が急激に増えたことで、雑誌やテレビなどで「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」という言葉をひん ぱんに目にするようになりました。

 鬆とは、大根やすいかなどに「す」が入った状態をさす言葉で、骨粗鬆症は、文字通り骨がスカスカになっている状態です。

 さてその骨ですが、人体にはおよそ200個の骨があります。骨はいったんできあがるとそのままと思っている人が多いでしょう。しかし、実際は、骨の組織は常に作り変えられ古い骨を吸収し、新しい骨を形成する作業が続けられています。これが何らかの原因で、骨の形成に比べ吸収量が多くなり、骨の量が減少した状態が、骨粗鬆症です。骨の量は、20歳から30歳でピークになり、その後は男女とも年とともに減ってきます。女性の場合は、50歳前後の閉経で女性ホルモンが減少し、骨の形成と吸収作用が弱くなり、骨の量も急減します。これが特に女性に骨粗鬆症が多い理由の一つです。

どうすればいい?

 骨粗鬆症になると、ほんのちょっとした転倒で骨折します。よく起こる部位は、背骨や手首の骨、足の付け根の大たい骨けい部です。老人のおられる家庭では、家の中の段差をなくしたり、トイレなどに手すりをつけたりする工夫が必要でしょう。

 日常生活では、カルシウムを多く含む牛乳や乳製品、大豆製品、小魚、野菜を毎日豊富にとり、適当な運動をすることで、骨の量をふやすことに心がけてください。

 当院では骨密度検査や骨代謝マーカーの検査をし、お薬による治療を外来で行っています。