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コロナ禍での重症心身障害児者病棟における家族参加行事の展開に向けて

申請番号 04-19
申請者 保育士 松本 奈穂
課題 コロナ禍での重症心身障害児者病棟における家族参加行事の展開に向けて
【概要】
 2020年1月、国内での新型コロナウイルス感染確認後、その流行に伴い2020年2月より当院の面会制限が開始となった。
 その後も感染者数は増減を繰り返し、面会制限は現在(2022年11月)も続き、3年近くに及んでいる。
 また、面会制限とともに行事への家族参加を中止とし、当院の職員のみで実施をしてきた。面会制限が長期化する中、家族参加行事の再開に向けて2022年7月~9月、当院重症心身障害病棟に入所中の156名を小グループ(4~5名)に分け、約2ヶ月半をかけた季節行事に家族の同室での見学参加を試みた。抗原検査での陰性確認や、体調、行動の確認、非接触での見学参加という条件下ではあったが、入所者と同室での久しぶりの対面に参加家族には歓喜の様子が見られた。その一方で不参加を選択された家族も多数に上る。
 この経緯を踏まえ、コロナ禍による面会制限中での家族参加行事について、ご家族の心境を調査し検証を行うことが重要であると考える。本調査によって、ご家族の心境を知ると共に今後の家族参加行事の展開を図りたい。
判定 承認  

重症心身障害児(者)の日常生活援助における倫理を考える~呼称のあり方~

申請番号 04-18
申請者 看護師 渡邉 靖裕
課題 重症心身障害児(者)の日常生活援助における倫理を考える
~呼称のあり方~
【概要】
看護師の倫理要綱の一つとして、「人権を尊重し人々の価値観や習慣、信念に十分配慮したケアを提供する」とある。重症心身障害児者(以下、重症児者)へのケアを担う看護師には、医療としての生命維持のもならず生活の質を考慮し、その人らしい人生を歩めるよう倫理的側面を考えながら常に最良の判断をもって看護を実践してかなければならない。重症児者への日常生活援助の中で、意思表示の少ない重症児者とのコミュニケーションをとるなかで、看護師自身が「この子にとって愛称で呼んでいいのか名前で呼んでいいのか」というジレンマを感じることがある。

A病棟の特徴として重症児者病棟であることから、意思の疎通が難しいため相互に思いを汲み取ることが十分にできていない現状がある。愛称で呼ばれている重症児者が数名おり定期的に倫理カンファレンスを実施しているが、看護師の呼称に対する思いや考え方に異なりがあり、患者への呼称に統一性がみられていない。そこで、重症児者病棟での日常生活援助の中で、呼称をどのように捉えてコミュニケーションをとり、看護実践をしているのかを倫理的視点で明らかにしたい。また、呼称に対する思いや考えを明かにすることで重症児者看護の倫理を考えるよい機会にしたい。
判定 承認  

医療用PHS、タブレットの細菌汚染状況とコロナ対応病棟看護師と多病等看護師の清潔意識の比較

申請番号 04-17
申請者 看護師 水津 敦也
課題 医療用PHS、タブレットの細菌汚染状況とコロナ対応病棟看護師と多病等看護師の清潔意識の比較
【概要】
2022年.コロナ禍の現代において病院内での感染対策は重要な事項である。2020.3.20医療用タブレットを介した接触感染を疑われるCOVID19院内クラスター発生の事例があった。

先行研究において、医療用PHSに対する汚染意識は低く、病院内で共用する機器は汚染されやすい状態にあると報告されている1)。

A病院では感染予防、看護師の手を介した伝播を防ぐために手指洗浄・消毒チェック、手指消毒液の使用量チェック、マスクフィッティングテスト、PPE着脱方法チェックを実施、データは可視化され個人へフィードバックが行われている。看護師が常に身に付ける、触れる医療用PHS,タブレットは複数人での共有機器であるが、院内感染防止対策マニュアル、スタンダードプリコーションには医療用PHS、タブレットに関して使用前後の手指消毒などの記述が見られず個々の意識、手技に託されている。そこで、医療用PHS,タブレットが感染伝播要因の一つとなり得ることを看護師が認識できるように汚染状況の可視化が必要ではないかと感じた。細菌汚染状況調査の対象病棟は、当初コロナ受け入れ経験のある病棟と、受け入れの無い病棟での比較を検討していた。しかし、研究の期間内にa,b,c病棟すべてでコロナ患者を受け入れることとなり、コロナ受け入れ未経験の病棟がなくなったため、現在コロナ患者を受け入れているa病棟、受け入れ患者が一般患者へ切り替わったb病棟、c病棟3つの一般病棟すべてを比較の対象とするよう変更して行うこととなった。
判定 承認  

自力体動困難な重症心身障害児(者)の褥瘡予防に対する患者個々のポジショニングの統一に向けた取り組み

申請番号 04-16
申請者 看護師 茅島 純子
課題 自力体動困難な重症心身障害児(者)の褥瘡予防に対する患者個々のポジショニングの統一に向けた取り組み
【概要】
日本褥創学会では、「身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流低下、あるいは停止させ、この状況が一定時間持続されると組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥創となる」1)と定義されている。

褥瘡予防においてポジショニングは重要であり、褥瘡予防のポジショニングは「動けないことにより起こる様々な悪影響に対して予防策を立てること、自然な体軸の流れを整えるとともに、安全、安楽な観点から体位を評価し、現状維持から改善に役立つよう、体位づけの管理を行うこと」2)と定義されている。

A 病棟は重症心身障害児(者)病棟で50名の患者が入院しており人工呼吸器装着患者16名、経管栄養患者31名であり、ほとんどの患者が自力体動困難でおむつを使用している。昨年度の褥瘡発生者数のべ3件(そのうち褥瘡再発が1件)MDRPU1件であった。骨突出・拘縮・変形・緊張に伴う発汗もあり患者自らが苦痛や疼痛を訴えるのは困難で1日のほとんどをベット上で過ごすことが多いことから、同一体位による長期臥床により循環不全を起こしやすい環境にある。体位変換は随時実施しているが、スタッフそれぞれの方法で患者のポジショニングを行いクッションを使用している現状があり、統一したケアが実践出来ていないと考える。

そこで、各患者に理学療法士が関わっていることから、理学療法士と協働してその患者に合った安全・安楽なポジショニングを提供できるようにしたいと考えた。

今のポジショニングでの体圧を測定し、その患者に合っているかの評価を実施し、理学療法士に相談しながらその患者に合ったポジショニングを見つけ、そのポジショニングを写真に撮り、ベットサイドに提示し全てのスタッフがその写真の様にポジショニングを統一できるようにすることにした。

患者個々に合わせたポジショニングの統一を図ることで、スタッフの褥瘡予防ポジショニングに対する理解、意識の変化、看護ケアの充実に繋がるのではないかと考える。
判定 承認  

嚥下機能が低下している重症心身障害児(者)に対するパン粥の安全性の一考察 ~パン粥を摂取した職員の感想より考える~

申請番号 04-15
申請者 看護師 麻生 和美
課題 嚥下機能が低下している重症心身障害児(者)に対するパン粥の安全性の一考察
~パン粥を摂取した職員の感想より考える~
【概要】
A病棟は療育型の重症心身障害児(者)病棟で、入院患者の半数が経口摂取している。患者に提供している主食としてパン粥があり、ほとんどの患者が昼食に摂取している。パン粥を提供している理由として、食事にバリエーションを持たせるため、軟飯や全粥と比較し、パン粥のほうが、摂取カロリーや栄養価が高いからとしている。しかし患者の食事援助を行っていると、パン粥は粘性、付着性が高く、患者が嚥下した後も口腔内に残っていることがあり、また嚥下時にむせ込むこともある。高齢化が進み、嚥下機能が低下してきている患者が、誤嚥や窒息をおこさないかと食事援助をしながら不安に感じることがある。

長井¹⁾によると、「1960年代にパン食と米飯食の比較を行い、栄養学的にパンの優秀であることを述べ、さらに米飯食からくる糖質過剰と副食による食塩の過剰を避ける意味において、病院給食においてもできるだけパン食を多くすることを主張した。」と述べている。当院での給食の記録は残っていなかった。しかし、スタッフへの聞き取りにより、知り得た情報として、1980年代は、患者の平均年齢も低かった。そのためADLは自立し、食事も自力摂取できる患者がほとんどだった。嚥下機能に問題がある患者も少なかったため、コッペパンと牛乳は別々に提供しており、パンは患者にあわせ、適当な大きさにちぎって提供していた。1990年代に入り、徐々にかむ力が弱くなり、嚥下機能の低下を認める患者が出てくるようになった。しかしその頃はまだ、嚥下機能の低下という認識はスタッフにはなかった。スタッフが各々の感覚で、しぜんと患者にあわせてコッペパンを適当な大きさにちぎり、適当な量の牛乳をかけてパン粥を食べさせるようになっていった。なかには、牛乳をパンにかけてパン粥にする行為を、倫理的な問題として問うスタッフもいた。2014年、コッペパンのパン粥を摂取していた患者が窒息を起こしかけた事例が発生した。「統一できていなかったコッペパンのパン粥の提供方法」、「コッペパンをパン粥にしたときに残ってしまう硬いパンの皮」が問題となり、市販のパン粥ミックスの導入が検討され、現在に至っている。

当院で採用しているパン粥ミックスの特徴は、(1)少量で高栄養。(2)(1)の結果により食事量が減るので、食事時間が短縮できる。(3)やわらかく、なめらかなミキサー状で、いつも同じ硬さで作れる。などと記されている。

A病棟の患者の大半は長期入院で高齢化しており、嚥下機能も低下してきている。食事援助を要する患者数も年々増加傾向である。食事援助をしていると、最初に援助した患者と最後に援助する患者には、1時間ほど時間が経過しており、パン粥の表面は乾燥が始まり、粘性を増していると感じることが多い。今回、現在患者が摂食しているパン粥が、嚥下機能が低下してきている患者に安全に適した状態で提供できているか疑問が生じたため、A病棟のスタッフに実際に食べてもらい、パン粥についてアンケート調査を実施したいと考える。
判定 承認  

重症心身障害児(者)に対する看護職員自身の振り返りが職員セルフチェックリストへ与える影響 ~入退室時の挨拶と申し送り時の対幼児呼称の実態調査後のカンファレンスを通して~

申請番号 04-14
申請者 看護師 永田 翔太
課題 重症心身障害児(者)に対する看護職員自身の振り返りが職員セルフチェックリストへ与える影響
~入退室時の挨拶と申し送り時の対幼児呼称の実態調査後のカンファレンスを通して~
【概要】
2011年「障害者虐待防止法」が公布され、障害者に対する虐待の禁止、障害者虐待の予防及び早期発見その他の障害者虐待の防止に関する国の責務等が規定された。2012年に「障害者総合支援法」に改正され、「障害者および障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活または社会生活を営む」ことを目的としている。

A病院では、「障害者虐待防止対策規程」が作成され、障害のある人たちの人間としての尊厳が守られ、豊かな人生を自己実現できるように支援するための規範となっている。

B病棟でも重症心身障害児(者)の看護にあたっており「障害者虐待防止対策規程」のもと、患者の安全・安楽を第一に考え、日々の職務を遂行しているが、病棟の特徴として、幅広い年齢層と様々な重症度の患者が混在し、長期の入院が多いことがある。

重症心身障害児(者)の患者は、自分の思いを表出できないことがあり、看護師主体の日常生活の援助を行っていることにより、いつの間にか患者の不利益が生じる援助に繋がっていることが考えられる。昨年、病棟で行った職員セルフチェックリスト(以下、チェックリストとする)を用いての調査結果から職員がどういう思いを持って患者と接しているのか、どういう接し方に問題があるのかが課題として明らかとなった。

昨年のチェックリスト結果から、患者への対応、受け答え、挨拶等は丁寧に行うように心がけている職員が99%いるが、実際には、病室への入室時や退室時に挨拶ができていないことがあることが明らかとなった。理由として、患者からの返答がないことや様々な重症度の患者の看護を行っていることもあり、業務優先となっていることで、患者への挨拶がおろそかになっている現状があった。しかし、倉田らは、「『毎日,同じ時間に,同じことを,同じ人と行う』というのは,つまらないように思えるかもしれないが,重症心身障害児にはとっては最も安心できる要因である。」1)と述べていることから、病室への入退室時に挨拶を行うことで患者の安心感に繋がると考える。それ以外にも、対幼児呼称にあたる、ちゃん・くん・あだ名呼びを虐待であると認識していない職員が半数を占めていることも明らかとなった。理由として、長期入院の患者が多く、患者との長い関わり合いにより構築された関係性から親しみを込めて呼んで患者と直接関わっている部分がある。しかし、患者と関わっていない時(特に病棟内での申し送り時)に発言している場面が実際にあることは、患者本人がいない場面での呼称呼びは倫理的な問題もあると考える。

以上のことから、昨年のチェックリストをもとに病棟での課題を職員へ伝達し、取り組み内容の説明を行い、取り組み後の職員の言動の変化やチェックリストへの影響について明らかにしたいと考える。
判定 承認  

災害発生時の配置転換者および配置転換者を受け入れる看護師の双方に対する支援のあり方について考える ~スタッフへの質問紙調査の結果から~

申請番号 04-13
申請者 看護師 石井 早和子
課題 災害発生時の配置転換者および配置転換者を受け入れる看護師の双方に対する支援のあり方について考える
~スタッフへの質問紙調査の結果から~
【概要】
2019年12月に中国武漢市で発見された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は全世界に感染拡大し、大きな影響を与えている。医療現場では診療体制が大きく変貌し、病棟編成を余儀なくされた病院も少なくない。

A病院は感染症指定病院であり、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを積極的に実施している。

B病棟は7診療科からなる急性期から終末期までを受け入れる混合病棟であるが、県内のフェーズに応じて病棟閉鎖や新型コロナウイルス感染症陽性患者の受け入れを行う病棟となっている。そのため、ここ数年でB病棟は看護師の配置転換が頻回に行われ、新採用者、転勤者等も含めて部署経験年数2年目以内の看護師が全体の53.8%を占める結果となった。

鏡は「配置転換の目的には従業員の処遇・適材適所、異動による組織の活性化、事業活動の変化への対応、従業員の人材育成、モチベーションの維持・向上、雇用調整などがあげられる。しかし一方で仕事のストレス要因の一つとして挙げられており、配置転換におけるストレスは、職場環境の変化や仕事の量・質の変化がその大きな要因とされている。」1)と述べている。配置転換した看護師のストレスや困難感への看護研究は多様に行われており、NICUや精神科病棟、外来、手術室への配置転換した看護師について自己効力感や自尊感情の低下をきたし、自己の否定的評価に繋がりやすいことが明らかになっている。しかしB病棟のような混合病棟の病棟編制を繰り返す病棟についての先行研究は見当たらなかった。また、配置転換は配置転換するスタッフ自身のストレスはもちろんのこと配置転換者を受け入れる側の負担感も大きいことが予測されるが、配置転換者を受け入れる側に焦点を当てた先行研究は見当たらなかった。そこで本研究は新型コロナウイルス感染症流行以降のB病棟の配置転換の推移を調査するとともに、配置転換者および配置転換者を受け入れる側の双方に聞き取り調査を行うことで、災害発生時の配置転換者および配置転換者を受け入れる看護師(以後受け入れ側と略す)の双方に対する支援の在り方について検討する。
判定 承認  

分泌物の多い人工呼吸器装着中の重症心身障害者に対する体位ドレナージとスクイ―ジングの効果

申請番号 04-12
申請者 看護師 濱田 愛依
課題 分泌物の多い人工呼吸器装着中の重症心身障害者に対する体位ドレナージとスクイ―ジングの効果
【概要】
重症心身障害児(者)(以下、重障児(者)と略す)は、不動、虚弱、骨格変形および誤嚥などの身体特徴の複合的組み合わせから、肺実質の損傷をきたしやすい¹⁾。重障児(者)の呼吸器合併症はきわめて多く、死因の第1位である。ある施設内では、入所中の重症児の呼吸器合併症には肺炎が最も多く、約25%の症例に無気肺が合併することも報告された⁴⁾。したがって、重障児(者)の呼吸器合併症の予防はきわめて重要である。今回、事例研究として取り上げる重障児(者)のA氏(10代女性)は、24時間の人工呼吸器管理のもと療養している。A氏は気管内からの分泌物が非常に多く、分泌物の貯留によりHRの上昇やSpO2の低下、換気量の変動などが起こりやすい。そのため、積極的な排痰援助を必要とし、毎日頻回な吸引、2回の吸入とカフアシストを実施されている。A氏はまだ年齢的に幼く、侵襲のある処置に対する苦痛が強い。頻回な排痰援助後には、時折涙を流す姿もみられる。A氏の苦痛を最小限に減らすため、侵襲のない体位ドレナージとスクイージングを並行して実施することで、痰の喀出を促進したい。

常時ベッド上で臥床状態のA氏は、背部に分泌物が貯留しやすい。腹臥位による体位ドレナージが効果的だと考えたが、骨密度が低いA氏には、骨折リスクが高いため困難である。そのため、医師やリハビリスタッフに介入を依頼し、A氏の可動域を把握することで、可動域内で安全にできる側臥位の体位ドレナージを検討、実施する。また、スクイージングは、吸入、体位ドレナージ後、に実施、その後カフアシストとタイミングを決め実施することでより排痰効果を高めたい。

A氏にとって負担の少ない排痰援助法を検討し、実施していく事で、A氏の呼吸器合併症の予防を目指す。
判定 承認  

長期臥床状態の重症心身障害者に対する自然排便促進の取り組み~用手微振動・腰背部温罨法を用いて~

申請番号 04-11
申請者 看護師 野田 彩夏
課題 長期臥床状態の重症心身障害者に対する自然排便促進の取り組み
~用手微振動・腰背部温罨法を用いて~
【概要】
重症心身障害児者(以下重症児者)看護において排便コントロールは重要な問題として認識される。重症児者は、運動不足による腸への刺激低下、抗けいれん剤による副作用などが影響するため便秘になりやすい。

今回対象となるA氏は便秘であり、緩下剤・整腸剤内服、2日便秘での浣腸にて排便コントロールを行っていた。令和4年4月頃より浣腸を追加することが増え、排便コントロールが困難となり、慢性便秘症治療薬内服開始で様子観察となった。内服開始により自然便の回数が増加し、浣腸の頻度が減少した。しかし、内服薬の増量や浣腸施行は苦痛を伴う処置である。そのため、排便を促進することはできないかと考えた。

A氏の便秘の原因として長期による内服の副作用、加齢・長期臥床、活動量低下による消化管運動の低下などがある。慢性便秘症治療薬内服後より便秘の症状が軽減したため、主な原因は消化管運動低下であると推測された。
寝返りなど簡単な自力運動は可能だが、長期臥床状態であり大腿骨頸部骨折の既往があるため、運動量を増やすことは難しく、骨折のリスクがある。

先行研究で用手微振動(以下、微振動)・腰背部温罨法を施行し、座薬、浣腸の使用件数が減少したという報告が多数あり、有効性が報告されている。岡田らは、「微振動後、腸蠕動回数の増加と自然排便の回数の増加に関しては、微振動により拘縮した筋肉がリラックスすることで副交感神経優位な状態となり、その結果、腸蠕動が促進され自然排便を促す効果があったのではないか」¹⁾と述べている。 腰背部温罨法はエビデンスが明らかであり、臨床的にも患者への援助として一般的な方法である。そのため、今回、外的刺激により腸蠕動促進を図ることで便秘症状軽減となり、A氏への負担軽減又は苦痛緩和につながると考えた。そこで、微振動・腰背部温罨法を施行し、排便の促進を目指したい。
判定 承認  

換気能力の低下した人工呼吸器装着中の重症心身障害者に対する体位ドレナージとスクイ―ジングの効果

申請番号 04-10
申請者 看護師 濱  愛依
課題 換気能力の低下した人工呼吸器装着中の重症心身障害者に対する体位ドレナージとスクイ―ジングの効果
【概要】
今回研究対象とするA氏は、人工呼吸器使用中の重症心身障害者である。人工呼吸器使用中の患者は、気管挿管による気道クリアランスの障害、カフ周囲から気道への細菌の流入、経鼻挿管や経鼻胃管による副鼻腔炎などの原因から、VAPを発症しやすい。加えて、A氏は四肢の伸展・拘縮が強く離床困難であることも影響し、年々換気能力が低下、VAPや無気肺などの呼吸器疾患の発症を繰り返している。換気量も3年ほど前と比較すると、200~230台から、180~200台まで低下してきている。吸引時の咳嗽反射も消失し、痰の自己喀出もできなくなってしまった。

A氏には現在、2時間程度のウィーニング、2回の定時吸入とカフアシスト、2時間毎の体位変換による体位ドレナージを毎日実施されている。また、受け持ち看護師の計画に基づき、常時30度程度のギャッチアップ、スポンジブラシ(家族持ち込み)を使用した口腔ケアも実施されている。このように、排痰や呼吸器疾患予防を目的とした処置は確実に施行されているが、確実に換気能力の低下がみられることから、A氏の排痰援助法を見直す必要があると考えた。

常時ベッド上で臥床状態のA氏は、背部に分泌物が貯留しやすい。腹臥位による体位ドレナージが効果的だと考えたが、A氏は四肢の伸展と拘縮が強く、骨密度も腰椎64%、大腿部41%と低いことから、腹臥位の実施は骨折リスクが高く困難である。そのため、医師やリハビリスタッフに介入を依頼し、A氏の可動域を把握することで、可動域内で安全にできる側臥位や半腹臥位などの体位ドレナージを検討、実施する。

また、過去にはA氏を対象患者とした看護研究で、VAP発症予防の目的で口腔ケアとスクイージングによる効果を検討した先行文献がある。文献では、3回/日の口腔ケアと1回/日のスクイージングを並行して実施したことが、VAP予防に繋がったという結果に至っていた。現在のスポンジブラシを活用した3回/日の口腔ケアは、この研究以来継続されている。今回の研究ではこの研究結果を踏まえ、体位ドレナージを併用したスクイージング法に視点を置く。医師やリハビリスタッフ、MEなど多職種と連携し、患者の可動域に合わせた体位ドレナージ法、同時に適切なスクイージング法の検討と実施を行うことで、換気能力の低下した患者の呼吸器疾患の予防を目指す。
判定 承認  

就学前発達相談の必要性の確認

申請番号 04-09
申請者 小児科医長 徳島 美代子
課題 就学前発達相談の必要性の確認
【概要】
発達障害をもつ子どもたちはその特性から親子関係や他者との関係に問題が生じ、叱責や自己不全感から自己肯定感が低くなる。その結果不登校や引きこもり、あるいは反社会的行動などの併存障害が引き起こされる。一方早期から特性に応じたかかわり方をすることによって予後が改善し社会参加が可能となる例も報告されている。

就学前に行動療法が必要な園児に対してその子に合った方法で学校生活に必要な資質を身につけてもらうことによってスムーズに小学校生活へ移行できるようにするため、4~5歳児を対象とした検診事業を確立することを目的にしている。そこで今回の調査では発達障害を思わせる園児の実数、保育者の困り感とその相談先を尋ねることで、みやき町において就学前発達相談が必要なことを確認する。
判定 承認  

筋緊張がある重症心身障害者の摂食姿勢についての検討

申請番号 04-08
申請者 看護師 安松 由紀子
課題 筋緊張がある重症心身障害者の摂食姿勢についての検討
【概要】
重症心身障害児(者)は、中枢神経の障害により運動障害や言語障害、嚥下障害等があり自己にて体動困難である人や自ら苦痛を訴えることが出来ない人が多い。様々な姿勢をとることは、健康維持や変形・拘縮の予防に重要であるが、重症心身障害児(者)の多くは、座位や臥位の姿勢保持も困難である。不安定な姿勢から筋緊張が亢進することにより、痛みや不快感が生じたり、呼吸障害、嚥下障害、睡眠障害などの要因となる。そのため、患者の状態に合わせたポジショニングを実施することによって、姿勢が安定し筋緊張が緩和する事が重要であると考える。先行研究においても、ポジショニングについての報告は多数あり、摂食姿勢を検討しポジショニングを行った結果、摂食時の頚部、体幹角度のずれが少なくなり、姿勢保持ができリラックスしていたことから、筋緊張緩和とムセの軽減に効果的であったと報告されている。倉田らは、「食事は、他人と時間を共有することが出来る重要な機会である。介助者との関係性や食事環境の設定も大切なケアの一つとなる。また、重症心身障害児(者)との食事時間は、ただの食事提供というだけではなく、相互に向き合い、心を通わせることのできる貴重な時間と考える。」1)と述べているように、口から食べる楽しみに共感できる気持ちを忘れず、どのような介助方法が安全、安楽に長い間経口摂取を楽しむことが出来るかを考え、介助することが大切であると考える。

今回、対象となるA氏は、痙性四肢麻痺、上下肢の拘縮、右側弯があり、自己による体動や自己表現が困難な患者である。時折、筋緊張の亢進により弓なりに反り返る姿勢や、大声、頬の緊張が見られることがある。筋緊張の亢進は、ベッド上安静時と比べると、車椅子上や清拭時、入浴時、摂食時や飲茶時に多く見られる。現在、食事はベッド上と車椅子上で摂取されている。摂食時に、時折筋緊張が亢進し身体が反り返ることがある。また、頬の緊張や、歯を食いしばることがみられ、ムセが起こることもある。そこで、筋緊張が緩和し、リラックスした状態で食事をしてもらいたいと考え、A氏の身体の変形や拘縮に合わせた食事のベッド上、車椅子上での安楽なポジショニングについて検討する。
判定 承認  

筋緊張のある重症心身障害児のポジショニングの検討~ポジショニングによる筋緊張緩和効果~

申請番号 04-07
申請者 看護師 木室 琴音
課題 筋緊張のある重症心身障害児のポジショニングの検討
~ポジショニングによる筋緊張緩和効果~
【概要】
重症心身障害児は自ら苦痛を訴えることが出来ない患者が多い。自ら姿勢を変えることが難しく、日常の中でさまざまな姿勢をとることは、健康の維持・変形拘縮の予防において非常に重要である。しかし、児の多くは、座位などの抗重力姿勢だけでなく臥位の姿勢の保持が困難であり、不安定な姿勢は筋緊張を高め、呼吸・消化機能へと影響することも多い。

個々に合わせたクッションなどを用いてポジショニングを行い、患者本人が「安心・安楽」と感じられるようにケアを行うことが必要である。さらに、重症心身障害児の筋緊張の悪化予防、体温の上昇など筋緊張の病態に合わせたアプローチが必要である。先行研究でもポジショニングによる筋緊張の緩和についての報告は多数あり、全身的な日常姿勢管理(ポジショニング)の有効性が絹見らによって報告されている。

2021年、今回対象となる患者は、3日に1回以上筋緊張・痙攣を繰り返していた。現在では内服コントロールにより1ヶ月に数回の筋緊張になっている。気管切開術を行い、現在は気管カニューレで生活をしている。1日を通して酸素や人工呼吸器の使用はしていない。患者の普段の酸素飽和度は99%~100%で安定しているが、筋緊張の際は60~80%まで下がることがある。ポジショニングの目的の1つに筋肉の緊張、こわばりを緩めてリラックスさせることとある。患児は学童期であり日々成長している。成長によりポジショニングのクッションがあっておらず、不安定な姿勢による苦痛から筋緊張が起こるのではないかと考えた。そこで、成長期の患者にとって身体を面で支え苦痛を与えないポジショニングについて検討し、筋緊張緩和を目指す。
判定 承認  

重症心身障害児(者)の筋緊張緩和を目的としたポジショニングの有効性~半側臥位を導入して~

申請番号 04-06
申請者 看護師 深野 紗永
課題 重症心身障害児(者)の筋緊張緩和を目的としたポジショニングの有効性
~半側臥位を導入して~
【概要】
筋緊張の強い重症心身障害児(者)において、筋緊張緩和への関わりは非常に重要である。また、ベッドでの臥床時間が長くなった重症心身障害児(者)は下側性肺症候群リスクがある。

重症心身障害児(者)では、いくつかの要因が重なって呼吸の障害が生じる。これらのうち、空気の通り道が(気道)が狭いことによる呼吸の難しさ(閉塞性換気障害)と、緊張や変形などにより胸郭や横隔膜の動きが制限されることによる障害(拘束性換気障害)および分泌物(唾液、鼻汁、咳)などによる呼吸の阻害が、基本的な要因である。姿勢を適切に整えること、緊張を和らげることを中心とした対応が支援の基本となる1)。

先行研究でも、ポジショニングについての報告は多数あり、腹臥位による姿勢筋緊張の安定や呼吸機能改善において有効性が報告されている。しかし、対象になる患者によっては腹臥位になったことで、胸郭運動が阻害され、換気能力が低下し、換気量が減少、ETCO2の変動を招くこともある。さらに気管カニューレ抜去の危険性もある。

今回対象となるA氏は、咽頭気管分離術後、気管カニューレ挿入中であり自発呼吸にて過ごされている。二時間毎による体位交換や一日二回のカフアシストによる排痰援助を行っている。患者の普段のSPO2は96~98%であるが、午後より筋緊張が強く筋緊張の亢進に伴い、体温の上昇やSPO2 の低下、脈拍の上昇がみられる。筋緊張が強い時は全身を弓なりに反り、分泌物や痰貯留が増加し啼泣表情がみられる。痙攣は月3~5回程度起こっているが重積発作はなく経過している。カフアシストやリハビリでの呼吸訓練等を行うことで呼吸器感染症の頻度は減少している。
判定 承認  

ACPシートを活用した意思決定支援に関する研究

申請番号 04-05
申請者 看護師 過能 祐樹
課題 ACPシートを活用した意思決定支援に関する研究
【概要】
平成30年3月に厚生労働省による「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関連するガイドライン」に、ACPの概念が盛り込まれたことで、医療・介護の現場でACPの普及が活発化し、人生の終盤期をどう生き死に逝くかということに関心が高まっている。角田は「人生の最期を自分らしく生きたい。その願いは誰にでも共通する思いであろう」1)と述べており、臨床現場では患者やその家族の思いに寄り添い、意思決定支援を行うことが求められている。

今回対象となるA氏は、小児麻痺による四肢弛緩性麻痺があり、幼い頃から親元を離れ施設での生活を送っていた。入院以前は入所中の施設にてADLはほぼ自立であったが、癌治療のため入院し化学療法を行っていく過程でADLは低下し、現在移動時は電動車椅子使用、移乗動作・排泄は全介助である。今回の化学療法は2週間を1クールとし、化学療法が2か月を過ぎる場合は、退院し、次クールの入院まで施設にて過ごす必要があるが、元々入所していた施設はADL自立が入所の条件であるため、以前の施設に戻る事ができず、退院後の新たな入所先を探さなくてはならない状況である。そのためA氏は「入院のために突然施設を放り出され、戻れないのは見捨てられた気がした。」と立腹する姿が見られた。また化学療法は以前入院していた病院で2回行っており、現在3クール目からのスタートとなる。
判定 承認  

看護管理を実践していく上で求められる看護師長のマネジメント行動と看護管理実践の成果に関する研究

申請番号 04-04
申請者 看護部長 中村 京子
課題 看護管理を実践していく上で求められる看護師長のマネジメント行動と看護管理実践の成果に関する研究
【概要】
看護管理者には、高度化、複雑化する医療と少子高齢化など多様な社会情勢の変化に対応し、良質な看護の提供や看護職員の資質の向上など求められる役割も大きくなっている。その為、看護管理者のマネジメント能力の向上を図ることは不可欠である。看護管理者に求められるマネジメント能力には、「看護専門能力」を基盤とし「人事管理能力」「戦略的能力」がある。そこで、看護専門能力と人事管理能力と戦略的能力を発揮するためのマネジメント行動を明らかにし、看護管理実践で成果を出せる看護師長の育成の示唆を得ることを目的とした。

研究の意義:どのような看護師長のマネジメント行動が看護管理実践に影響し成果を出しているのかを明らかにすることは、看護師長を育成するための支援方法についての示唆が得られ、看護師長の現任教育に活用することができる。
判定 承認  

倫理感受性を高める取り組み

申請番号 04-03
申請者 看護師長 柴田 美絵
課題 倫理感受性を高める取り組み
【概要】
看護倫理の基本は、患者の身になって問題をとらえなおすこと、患者の「人権」や「自由意志を尊重」した「最善のかかわり」を「内省」する事にあると述べられている1)。日本看護協会は、看護職の職業倫理として「看護職の倫理綱領」を公表している。「看護職の倫理綱領」は看護を取り巻く状況の変化を受け、2021年3月に改訂され条文16が追加された。また看護職の倫理綱領の前文では、あらゆる実践を行う看護職者を対象とした行動指針であり、自己の実践を振り返る際の基盤となること、専門職としての責任範囲を社会に明示するものであることが述べられている。

臨床では、様々な価値観や考えを持った患者に対し、看護専門職として、患者の立場に立って問題をとらえ、患者の人権や意思を尊重した最善の看護実践が求められている。しかし、実際には患者と家族、患者と医療者間の意向のずれ、医療チーム者間の考え方の違いなど、看護師は様々なジレンマを抱えながら、日々の看護実践を行っていると考える。ジレンマを感じたとき、倫理カンファレンスが開催されるが、カンファレンスにおいては看護者自身の倫理観に加え看護職業人としての倫理観も重要となってくる。

当院でも、倫理に関する学習会や、倫理カンファレンスを実施しているが、倫理カンファレンスの意義や、看護職の倫理綱領の各条文をスタッフがどの程度理解して看護実践を行い、日々の看護実践の振り返りを行っているのか把握できていない。今回、看護スタッフが倫理綱領をどの程度理解し看護実践や、倫理カンファレンスを開催しているのかアンケートを実施することで把握したいと考える。アンケート結果を基に対策を検討し、看護職の倫理綱領の条文理解を深めることで、職員の倫理感性を高め倫理カンファレンスの定着と内容の充実を図りたいと考える。また、アンケートを基に実施した取り組みがどのような効果をもたらしたのか、取り組み前後のアンケート結果と各病棟の倫理カンファレンス開催状況及び内容を基に評価したいと考える。
判定 承認  

新型コロナウイルス感染症での医療機能強化型宿泊施設で従事した看護師が考える 入所者に必要とされるケアについて

申請番号 04-02
申請者 看護部長 中村 京子
課題 新型コロナウイルス感染症での医療機能強化型宿泊施設で従事した看護師が考える 入所者に必要とされるケアについて
【概要】
新型コロナウイルス感染症対策として厚生労働省は、家庭内の感染予防のために医療機能強化型宿泊施設への入所を推奨している。医療機能強化型宿泊施設での看護業務は、入所者の健康観察が主な業務となっている。しかし、新型コロナウイルス感染症に罹患した入所者には、入所中から退所を見通して通常の生活が送れるためのケアと新型コロナウイルス感染症に再感染しないためのケアが必要であると考える。今回、医療機能強化型宿泊施設でのケアに従事した看護師が入所者に対して健康観察を含めほかにどのようなケアを行っていたか、また、どのようなケアが今後入所者に必要か看護師の視点から明らかにしたいと考えた。
判定 承認  

嚥下造影検査に使用する造影剤について

申請番号 04-01
申請者 外科 田中 雅之
課題 嚥下造影検査に使用する造影剤について
【概要】
当院の入院患者における高齢者の割合は社会の高齢化に伴い増加傾向にあり、誤嚥性肺炎での入院や入院を契機として嚥下機能が急激に低下する患者も多い。経口摂取で食事を開始、継続するにあたり、誤嚥のリスク評価の必要性は高く、主治医や言語聴覚士、現場の看護師より客観的評価を望む声も増えている。

嚥下障害の標準的検査として嚥下造影検査(Videofluoroscopic examination of swallowing:以下、VF検査)が広く用いられ、これにより誤嚥の確認、不顕性誤嚥の発見、適切な食物形態・体位・代償法の決定など、治療に直結する具体的な所見を得ることができる。VF検査で使用する造影剤は、安価で手に入りやすいバリウムが使用されることが多く1・2)、これまで当院でも使用してきたが、誤嚥した際に長期的に肺野に貯留し、線維化、間質の肥厚、石灰化を起こすことが報告されている2・3)。一方、低浸透圧性非イオン性ヨード系造影剤は血管造影検査や尿路造影検査に使用される薬剤だが、比較的肺毒性が低いことが報告されており3)、全国で定期的にVF検査を実施する施設の45%でバリウムではなくヨード系造影剤が使用されており4)、そのうち低浸透圧性非イオン性ヨード系造影剤の使用が多かった4)。

現在、本邦において低浸透圧性非イオン性ヨード系造影剤はVF検査には保険適応外となっているが、当院の重症児・者の嚥下機能評価としてVF検査を積極的に行っていく上で、誤嚥の高リスク者を対象にしていることを鑑み、より安全に検査施行するため低浸透圧性非イオン性ヨード系造影剤の使用を開始したいと考えている。倫理委員会内で審議をお願いしたい。
判定 承認